噺家として国政選挙に打って出たんだなあ、忘れてたけど。先輩議員の青島幸男、こいつも江戸っ子なんだが、これが野暮でいけねえ。選挙運動しないで家にいるというのは一般的には格好いいかもしれないが、あたしに言わせれば野暮。おれなら毎日女とデートするとか、トルコ風呂に通うとか、そういうやり方の方が粋。別に反社会的行為ではないしね。
談志落語の自己分析。いい好奇心を文明と呼び、悪い好奇心を犯罪と呼ぶ。いいも悪いも人間の業じゃねえか、しょうがないじゃないかと肯定していくれるのが、悪所と言われる寄席なんだ。芸術は成り上がり者のステイタス、自分をモーツァルトやルノアールに帰属させて満足を得る。人は自分を安定させるためにいろんなところに帰属する。一番帰属して楽なのが、頭を使わなくて良い宗教でありイデオロギーかな。俺が帰属するのは結局、落語しかないけど。
立川流の設立の経緯も初めて知った。談志の話は芝浜を一度聴いたきり。それも映画で。志の輔、志らく、談春らの落語もいつか聞いてみたい。
【関連する記事】