まもなく始まるパリ五輪。かつて訪れた花の都を思い出しながら「パリ 都市の記憶を探る」(石井洋二郎著)を読む。門、橋、塔、広場、駅など、過去と現在が交錯する。中世から現代まで時間を超越して残る街の魅力が改めて分かった。
街路の呼び名に著名人の名前がこれだけついているとは知らなかった。考えてみれば、玄関口はシャルル・ドゴール空港だし。懐かしかったのは、サン=ラザール駅。中央駅がないパリの街、ノルマンディーの香りがしたサン=ラザールの駅舎、モネの作品の通りだった。
そんな街を舞台に開かれるパリ五輪の開会式。この時ばかりは平和な気分でテレビを見たいと思う。