2025年05月18日

マイ・ブロークン・マリコ

Amazon primeで「マイ・ブロークン・マリコ」(タナダユキ監督)を見る。永野芽郁(シイナ)と奈緒(マリコ)の主演。親友の自死にショックを受け、毒親から遺骨を奪って旅に出る。不倫スキャンダルで話題の永野の迫力ある演技が印象に残った。

奈緒が演じる親友は小さな頃から家庭内暴力を受け、父親から暴行を受けるなど凄絶な少女時代を送る。人格が壊れてしまった少女は大人になっても男に暴力を振るわれてしまう日常を受け入れてしまう。シーちゃんと呼び慕い、いつか二人で旅に行こうと言っていたのに死を選んでしまう。親友と思っていたマリコが何も言わずに自死を選んだことに怒りと寂しさを募らせるシイナを永野が熱演している。

プライベートでは大型バイクに乗り、結構アクティブだという永野。朝ドラの純なイメージはもう遠い昔かな。タバコのふかしかたや酒の飲み方がなかなかサマになっていた。奈緒の方は虐待を受ける少女を鬱陶しいと思えるほどに演じていて、最近のドラマでの活躍ぶりも含めて、進境著しい俳優だなあと思った。

マイ・ブロークン・マリコ - タナダユキ, タナダユキ, 永野芽郁, 奈緒, 窪田正孝, 尾美としのり, 吉田羊
マイ・ブロークン・マリコ - タナダユキ, タナダユキ, 永野芽郁, 奈緒, 窪田正孝, 尾美としのり, 吉田羊
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2025年05月17日

T字路sメジャーデビュー

クルマでFMを聴いていたら、「T字路s」がメジャーデビューシングルを出すという。伊東妙子(ボーカル、ギター)と篠田智仁(ベース)による唯一無二のデュオ。えっ、メジャーデビューしてなかったの?と驚き。流れてきた新曲「美しき人」で久々に気合いの入った伊東のボーカルを聞き、唸った。

九州・福岡では家具店のCMソングで有名で、誰だったか芸能人がファンだというのを知って、アルバムを買った。「PIT VIPER BLUES」「Tの讃歌」「THE BEST OF TJIROs」と立て続けにアルバムを買い、一時はヘビロテ状態だった。

ブルースとロック、フォークを聞かせる。泥臭いというのか、地に足がついているというのか、昭和の香りを纏ったような歌詞とメロディーがとてもいいと思った。いつかライブに行ってみたいアーチストの一つだ。

美しき人/マイ・ウェイ (完全生産限定盤) (特典なし) - T字路s
美しき人/マイ・ウェイ (完全生産限定盤) (特典なし) - T字路s

Tの讃歌 - T字路S, 42179
Tの讃歌 - T字路S, 42179

THE BEST OF T字路s - T字路s
THE BEST OF T字路s - T字路s
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2025年05月16日

きずもの

西加奈子さんの新聞連載小説「きずもの」を読んでいる。4月の下旬に始まったばかりで、まだ序盤なのだが、なかなかテンポが良くていい。月1回の休刊日を除き毎日掲載される新聞連載を実は読んだことがない。いずれまとまった一冊になるだろうから、その時読もうなんて思ってしまうのだ。要するに根気がないのだ。

ただ今回は日課として読むことにチャレンジしようと決意した。西さんは「サラバ!」で直木賞を受賞した売れっ子。イラン生まれの帰国子女で大阪在住らしい。若者向けかな?と勝手に思って、作品は読んだことがない。

人生のいろんな場面でそばにいたり、いなかったりした同級生や幼なじみの友達。友情というのは気恥ずかしいが、変わるもの、変わらないものを一枚の絵のように描いてみたい。西さんは連載前のエッセイでそのように語っていた。どんな展開になるのか、楽しみだ。

サラバ 上・中・下巻 合本版 (小学館文庫) - 西加奈子
サラバ 上・中・下巻 合本版 (小学館文庫) - 西加奈子
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2025年05月15日

東京物語

小津安二郎の「東京物語」をDVDで見る。我が国を代表する巨匠の作品は何度か名画座の特集上映で見たが、この作品はなぜか見逃していた。世界の映画監督たちがリスペクトする小津のローアングルなど、映画の専門家ではないので、よく分からないが、戦後まもない日本の家族の姿、世間の空気を画面から感じることができた。

笠智衆と東山千栄子の老夫婦。ヒロインの原節子は戦死した次男の妻・紀子役。実の息子や娘は仕事に忙しく、紀子だけが親身になって上京した老夫婦の相手をする。大人になってそれぞれの家庭を持ち独立した子と故郷の親の心の距離。ふるさと尾道と東京は列車で当時15時間、連絡手段は手紙と電報という時代ゆえ、今よりも互いに会話する機会は少なかったかもしれない。

子どもたちが住む東京の下町は高度成長期前で雑然としている。おばけ煙突から出る黒い煙は公害時代を想起させる。夫婦の設定は70歳前後。寿命が延びたからだろうか。今の感覚より随分と年寄りに見える。親子関係や人生、故郷という普遍的なものを考えさせる作品。時は流れて時代は便利になったけれど、家族の心情は今も昔も変わらないと思った。

東京物語 [DVD] - 笠智衆, 東山千栄子, 小津安二郎
東京物語 [DVD] - 笠智衆, 東山千栄子, 小津安二郎
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2025年05月14日

タカダワタル的

シンガー・ソングライター高田渡のドキュメント「タカダワタル的」(タナダユキ監督)をDVDで見る。北海道でツアー中に56歳で亡くなってから今年で20年。ねこのねごと、酒心、ごあいさつ、私の青空。ライブで訥々と話しながら奏でるフォークソングを聴き、「いいなあ」と思った。

高田のファンである柄本明が企画。映画は当時、話題になり、高田が再び脚光を浴びたという。作品は下北沢のスズナリであったライブと、地元(吉祥寺)の居酒屋いせや(有名!)で好きな酒を飲む高田の日常を追う。「自衛隊に行こう」でデビューし、全共闘のテーマソングのようになった。ただ、その後はふつうの生活者目線を大事にしたライブ活動にシフト。洋楽に日本語の言葉をのせる楽曲を歌い続けた。

谷川俊太郎や金子光晴らが詩を提供し、ライブには坂田明ら著名アーチストが集う。息子の高田漣もキーボードで参加していた。現代の吟遊詩人的な魅力を放った人というのだろうか。自分の好きなように自由に生きて歌った人だった。

タカダワタル的 memorial edition [DVD] - 高田渡, 柄本明, 松本幸一, 中川イサト, 坂庭省悟, タナダユキ
タカダワタル的 memorial edition [DVD] - 高田渡, 柄本明, 松本幸一, 中川イサト, 坂庭省悟, タナダユキ
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